鈴木家の建物
鈴木家住宅母屋
国指定重要文化財指定年月日
 本屋と中門からなる建物。本屋の屋根は天井のない構造で、茅葺きの屋根と張り巡らされている太い梁をそのまま見ることができます。
 本屋が建てられた正確な年代は不明ですが、地下遺構や中門が享保18年(1733)に増築されていることから、17世紀後半(1650〜1700)の建築と考えられます。柱はすべて栗で約15cm角、梁は朴(ほお)・榀(しな)・楓(いたや)など雑木が殆どで、エンガワの床板には桂を使用しています。
 正面左手の突出部分(中門)が享保18年(1733)に増築されたもので、馬屋として使われました。中門が本屋から突出した鍵型の平面を持つ民家は中門造りと呼ばれています。
 代々の住居として使用されており、今もなお民家として生き続ける文化財なのです。

鈴木家住宅間取り図

土蔵(染付蔵)
国指定重要文化財指定年月日
 大正4年旧3月4日(1915)に上棟した土蔵です。普請文書から工事は明治45年3月(1912)より着手したこと、墨書により2階東側の引出し付きの戸棚を造作したのは大正7年2月(1918)であることが判ります。このほか、附指定から外れていますが、工事に際して大工・左官などと取り交わした契約書などが残されており、当時の施工金額や工事形態を知ることができます。
 観音開きの重厚な扉を持つ土蔵の正面は黒漆喰仕上げになっています。
 内部は栗やヒバなどの吟味された木材が使用され、透漆塗りが施されています。
 蔵内部には、古伊万里染付けや先祖が描かれた浮世絵、民芸品などが多数保管、展示されています(染付けとは磁器の加飾技法の1つで、白地に青(藍色)で文様を表したもの)。蔵座敷部分を「そば猪口ギャラリー長右ェ門」とし、陶磁器の展示スペースを設けています。


そば猪口ギャラリー長右エ門(土蔵内)
 江戸時代、北前船で運ばれた陶磁器や、江戸初期から明治初期まで制作された「猪口」など、約1,000種類を展示しております。小さな器に描かれた模様の美しさが際立っていて江戸時代の人々の感性を今日に伝えており、今でも多くの人に感動を与えています。歴代当主がコレクションした白と呉須の青が繰り広げる粋な世界をお楽しみください。